お知らせ
第4回SAGAスマート街なかレポート発行しました
街なかレポート2024/05/23
SAGAスマート街なかプロジェクトでは、環境センサーデータや人流データの他、様々なビッグデータを収集蓄積しています。これらのデータを色々な切り口で分析し、佐賀市の街なか活性化に役立つ情報をまとめたレポートを発行しています。どんな要因によって街なかの人の流れが変わるのか?消費行動は?など、街に賑わいを作るための戦略策定、街なか事業者のビジネス最適化、過ごしやすい街づくりのためにビッグデータからヒントを導きだします。
第4回のテーマは「Z世代がリードする新しい時代の攻略」
今回は「Z世代」に焦点を当て、Z世代へのマーケティングの重要性やZ世代の行動パターンと思考プロセス、Z世代に向けたマーケティングキーワードなど、様々なデータをもとに分析してみました。
Z世代とは
1990年代後半から2010年代前半の間に生まれ、インターネットやスマートフォンが普及した時代に育った「デジタルネイティブ」と呼ばれる人々です。オンラインコミュニケーションやソーシャルメディア(SNS)の利用にも慣れ親しんでおり、一般的には、社会問題や環境問題に対する関心が高く、多様性を重視している特徴があるとも言われています。
流行は子どもや若い世代から発信される
平成時代、流行の発信源は主に若い世代でした。子どもや若者の間で流行っている物や事柄がメディアに取り上げられ、それが拡散されて大流行につながる典型的なパターンでした。この傾向は令和時代になっても変わりません。変わってきたのはZ世代の多くがSNS等を積極的に活用し、自らが情報の発信・拡散を行っている点です。メディアによって作り出された情報ではなく、消費者のリアルな感想や体験が発信・拡散されることは、ビジネスにとってはピンチにもチャンスにもなり得ます。そのため、マーケティングをしっかりと行うことが重要となります。
街なかに訪れている人の割合は若い世代が多く、Z世代が含まれる20代以下が38%を占めています。現在、お店に若いお客さんが少ないとしても街なかには「お客さん予備軍」がたくさんいます。『どうやって若いお客さんをお店に引き寄せるか』という問いには、Z世代の行動パターンや思考プロセスを理解することが重要となります。
街なかのZ世代の動き
街なかには日中に5,000人以上の若者が滞在しています※。学生が多いことが影響しているのか、4~5月は比較的少なく、6月以降に増加し、10~12月に人が多く集まっています。栄の国祭り、バルーンフェスタ、ライトファンタジー、クリスマス、忘新年会などのイベントに合わせて街なかに訪れている方が多いのかもしれません。若い世代に向けたキャンペーン等は6月までに準備をしておきましょう。
Z世代はコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスを重視することがわかります。「失敗したくない」という考えが働き、実際の行動に移す前にじっくりと情報を集め検討をしていると言われています。
※この滞在人口には、街なかに居住していると推定される人を含んでいます。
20代以下の約80%が1日に1時間以上の時間をSNSに費やしています。そのSNSで得た情報をもとに多くの消費行動をとっていることが想定されます。若い世代を取り込むためにも、SNSでの情報発信は必須と言ってよいでしょう。
商品やサービスの購入を検討する際にSNSの口コミ・評価で得た情報を重視している割合
Q.現在、意識的にお金をかけているものは?
20代以下が意識的にお金をかけているものトップ5です。全体平均と比較すると、積極的に貯金をしつつも、一方で消費への意欲が高いことが表れています。
Z世代の価値観に寄り添った戦略は店舗運営に不可欠です。Z世代の行動パターンを深く理解し、共感を呼ぶコンテンツを発信することで、口コミやSNSを通じて瞬く間に拡散され、爆発的な熱狂を生み出すことも可能になります。
SNSの運用などをアルバイトスタッフにお願いする場合には、一つの『業務』として、担当者がお店を卒業した後も継続して運用ができるように、きちんと引継ぎできる管理・運営体制を構築しておきましょう。Z世代の力を取り込み、未来を切り拓くマーケティング戦略を実行しましょう。